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wine-mirror
GitHub Repository: wine-mirror/wine
Path: blob/master/documentation/README-ja.md
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はじめに

Wineは(DOS、Windows 3.x、Win32 や Win64 実行可能ファイルを含む)Microsoft WindowsプログラムをUnix上で実行できるようにするプログラムです。 Microsoft Windowsバイナリを読み込んで実行するプログラムローダと、 UnixやX11同等物を使ってWindows APIの呼び出しを実装する(Winelibと呼ばれる) ライブラリから成ります。ライブラリはWindowsのコードをネイティブな Unix実行可能ファイルに移植するのにも使えます。

Wineはフリーソフトウェアで、GNU LGPLのもとでリリースされています。 詳細についてはLICENSEというファイルを参照してください。

クイックスタート

Wineソースのトップレベルディレクトリ(このファイル[訳注:README.jaではなく READMEというファイル]を含むディレクトリ)から、以下を実行してください:

./configure make

それから次のいずれか、Wineをインストールするか:

make install

または、Wineをビルドディレクトリから直接実行してください:

./wine notepad

wine programのようにプログラムを実行してください。更なる情報や 問題解決については、このファイルの残りの部分、Wineのmanページや、 特にhttps://www.winehq.orgで見つかる豊富な情報を読んでください。

要件

Wineをコンパイルし実行するには、以下のうち一つを持っていなければなりません:

  • Linux バージョン2.6.22以上

  • FreeBSD 12.4以降

  • Solaris x86 9以降

  • NetBSD-current

  • macOS 10.12以降

動作するためにWineにはカーネルレベルのスレッドのサポートが必要なので、 以上で触れたオペレーティングシステムだけがサポートされます。 カーネルスレッドをサポートする他のオペレーティングシステムは 将来サポートされるかもしれません。

FreeBSD情報: 詳細についてはhttps://wiki.freebsd.org/Wineを参照してください。

Solaris情報: GNUツールチェーン(gcc、gasなど)でWineをビルドする必要がある可能性が 最も高いでしょう。警告 : gccがgasを使うことが、gasをインストールすることに よって保証されるわけではありません。gasのインストール後にgccを 再コンパイルするか、cc、asやldをgnuツールにシンボリックリンクすることが 必要だと言われています。

NetBSD情報: USER_LDT、SYSVSHM、SYSVSEMやSYSVMSGオプションがカーネルで有効になっている かどうかを確認してください。

Mac OS X情報: Xcode/Xcode Command Line ToolsまたはApple cctoolsが必要です。Wineを コンパイルするための最小要件はclang 3.8とMacOSX10.10.sdkおよびmingw-w64 v8の組み合わせです。MacOSX10.14.sdkまたはそれ以降はwine64だけをビルドでき ます。

サポートされたファイルシステム: Wineはほとんどのファイルシステム上で動作するはずです。Sambaを通して アクセスしたファイルを使っていくつかの互換性問題が報告されています。同様に、 NTFSはいくつかのアプリケーションで必要なファイルシステム機能すべてを提供し ていません。ネイティブなUnixファイルシステムを使うことが推奨されます。

基本的な要件: X11開発includeファイルをインストールする必要があります。 (Debianではxorg-devでRed HatではlibX11-develと呼ばれます。[訳注: 最近の ディストリビューションでは別のパッケージで置き換えられています]) もちろんmakeも必要です(大概はGNU make)。 flexバージョン2.5.33以降とbisonも必要です。

オプションのサポートライブラリ: configureはオプションのライブラリがシステム上に見つからなかったときに通知を 表示します。インストールすべきパッケージについてのヒントについては https://gitlab.winehq.org/wine/wine/-/wikis/Building-Wineを参照し てください。64ビットプラットフォームでは、これらライブラリの32ビット バージョンをインストールしたことをよく確認してください。

コンパイル

Wineをビルドするには以下のコマンドを実行してください:

./configure make

これによって"wine"というプログラムと多数のサポートライブラリやバイナリが ビルドされます。"wine"というプログラムはWindows実行可能ファイルを読み込み 実行します。"libwine" ("Winelib") というライブラリはUnixのもとでWindowsの ソースコードをコンパイルしリンクするのに使えます。

コンパイル設定オプションを見るには、./configure --helpを行なってください。

更なる情報はhttps://gitlab.winehq.org/wine/wine/-/wikis/Building-Wineを参照してください。

設定

いったんWineが正しくビルドされると、make installを行なえます。 これによりwine実行可能ファイルとライブラリ、Wine manページやいくつかの必要な ファイルがインストールされます。

まず、衝突するあらゆる前のWineインストールをアンインストールするのを 忘れないでください。インストール前にdpkg -r wineまたはrpm -e wine またはmake uninstallを試してください。

いったんインストールされると、winecfg設定ツールを実行できます。 設定のヒントについてはhttps://www.winehq.org/におけるサポート領域を 参照してください。

プログラムの実行

Wineを起動するとき、実行可能ファイルのパス全体またはファイル名のみを 指定できます。

例えば、メモ帳を実行するには:

wine notepad (レジストリで指定された、ファイルを検索 wine notepad.exe するための検索パスを使う) wine c:\\windows\\notepad.exe (DOSファイル名の文法を使う) wine ~/.wine/drive_c/windows/notepad.exe (Unixファイル名の文法を使う) wine notepad.exe readme.txt (パラメータを付けてプログラムを呼ぶ)

Wineは完璧ではないので、いくつかのプログラムはクラッシュするかもしれません。 そのような場合はクラッシュログを得られるでしょう。クラッシュログはバグを報告 するときにレポートに添付するべきです。

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